「土」を送ったつもりだったけど、実はそれは「培土(ばいど)」だった…ということ、実は少なくありません。
今回は、土壌と培土の違い、そしてその違いによって適した分析方法が異なる理由についてご紹介します。
🌱 土壌と培土ってどう違うの?
土壌は、畑や田んぼ、自然界の地面にあるそのままの土のこと。
培土は、主に鉢植えや育苗用などに使われる、人の手で調整された土のことです。有機物(腐葉土やピートモスなど)を多く含み、ふかふかして軽いのが特徴です。
🔬 分析方法の違いについて
弊社では、培土が届いた場合には「培土分析」をおすすめしています。
なぜなら、培土は有機物が非常に多く、通常の「土壌分析」では成分の値が不安定になりやすいからです。たとえば、有機物に由来する養分(交換性成分)が正しく検出されないこともあります。
また、培土は比重が軽いため、土壌分析(重量法)で行うと抽出液をすべて吸収してしまい、分析が困難になることがあります。
📋 培土分析の主な特徴
- 単位は mg/100mL(CECは me/100mL)で表示されます。
- 分析項目は基本的に土壌分析とほぼ同じですが、以下の点が異なります:
- 腐植や物理性の項目は含まれません。
- リン酸は 水溶性リン酸で分析されます(土壌分析は「有効態リン酸」)。
- pH、EC、硝酸態窒素、アンモニア態窒素、水溶性リン酸は現物で分析します。
⭐分析項目や分析結果表のサンプルなどについてはこちらをご確認ください。
📌 おわりに
畑の土なのか、購入した培養土なのか、送付前に一度ご確認いただけると分析もよりスムーズになります🌼
ご不明な点があれば、お気軽にご相談ください!